アナログ半導体メーカーの米National Semiconductor Corp.は米国時間の2008年11月12日,業績悪化に伴い,全世界で従業員330人を削減すると発表した(発表資料)。同社は現在,全世界で約7000人を雇用しており,およそ5%程度を削減することになる。削減の対象となるのは主に非製造分野という。この人員削減により,四半期につき1100万~1300万米ドルの営業費用を節減できると同社はみている。人員削減にかかる費用は約3000万米ドルになる見込みで,同社はそのほとんどを2008年9月~11月期決算に計上する。

 National Semiconductor社は,人員削減と2008年9月~11月期の決算予測の下方修正を同時に発表している。2008年9月~11月期の売上高は4億2000万~4億2500万米ドルになる見込み。なお,2008年9月時点での予測では4億7000万~4億8000万米ドルとしていた。売り上げ下方修正の主因は,世界経済の減速に伴う携帯電話機分野の需要低迷という。National Semiconductor社では同分野の売り上げが全社の1/3程度を占めており,影響が大きい。