ウラン共同探鉱を実施する,カナダのサスカチュワン州サスカトゥーン市のボーダーブロック地域
ウラン共同探鉱を実施する,カナダのサスカチュワン州サスカトゥーン市のボーダーブロック地域
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 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)はカナダの探鉱会社タイタン・ウラニウム社と共同で,カナダのサンスカチュワン州において新規のウラン探鉱を開始した。今回のプロジェクトは,経済産業省から補助金の交付を受けて実施している海外ウラン探鉱支援事業の一環となる。JOGMECは4年間で合計600万加ドルの探鉱費用を負担する代わりに,プロジェクトの50%の権益を獲得。プロジェクト開発の決定後に,さらに2年間で600万加ドルを拠出すれば,すべての生産物の販売権を得ることができる。

 調査対象地域は,サスカチュワン州サスカトゥーン市の北方約700kmにあるボーダーブロック地域で,世界の1/4のウラン生産で知られるアサバスカ堆積盆地に位置する(図)。今回の共同探鉱は,同盆地における二つめの案件だ。

 この地域のウラン鉱床は,地表では鉱徴を確認できない鉱床(潜頭性鉱床)のため,最新の手法による物理探査と地質的な解析が必要になる。既に,タイタン社が物理探査から有望な兆候(コンダクター)を複数確認し,今回の共同調査に至った。今後,これらのコンダクターを対象にボーリング調査を実施すると共に,物理探査を継続的に実施。新規のコンダクターが確認された場合には,ボーリング調査を行うという。