第2世代Opteron(Shanghai)のダイ
第2世代Opteron(Shanghai)のダイ
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 米Advanced Micro Devices,Inc.(AMD)は2008年11月13日,製造プロセスを45nmにしたサーバー向けマイクロプロセサ「Opteron」を発表した。第4四半期中にTDP75Wの製品を出荷開始し,2009年第1四半期には55Wの低消費電力版と105Wの高性能版の出荷を始める。

 今回発表したOpteronは,開発コード名「Shanghai」と呼ばれていたもの。SOI基板の45nm世代のプロセスを使うことで,低消費電力でありながら高性能なトランジスタを作ることができたという。「今回の製造プロセスで作ったトランジスタには非常に自信がある。来年にはさらに数多くの発表ができる」(日本AMDの吉沢俊之代表取締役社長)。液浸リソグラフィを採用している。「45nmではまだ必要ではないが,32nmでは必須となる。現時点で導入することにより,歩留まりの高い製造技術の確保が容易になると判断した」(AMD社サーバー・ワークステーション部門ビジネス・デベロップメント ディレクターのJohn Fruehe氏)。

 性能は同等価格帯・同等消費電力の従来製品に比べ,約35%高速であるという。3次キャッシュを6Mバイト,2次キャッシュを2Mバイト搭載することにより,従来より5~10%性能を向上させた。またチップ間インタフェースに「HyperTransport 3.0」を採用し,データ帯域幅を17.6Gバイト/秒に拡張した。メモリはDDR2-800規格に対応している。これを旧来の「Barcelona」コアの製品とピン互換にすることで,従来の設計資産を流用できるようにした。