調査会社の米IC Insights, Inc.は,2008年1月~9月の半導体売上高ランキングを発表した(発表資料)。上位4社は前年同期と変わらず,米Intel Corp.,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,米Texas Instruments Inc.,東芝となっている。5位にはファウンドリー最大手の台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)が入った。前年同期は6位だった。

2008年1月~9月の半導体売上高ランキング
2008年1月~9月の半導体売上高ランキング (画像のクリックで拡大)

 このほか,順位を上げたのは前年同期の8位から7位に浮上したルネサス テクノロジ,14位から9位へ上昇したファブレス大手の米Qualcomm Inc.,12位から11位に上がったドイツInfineon Technologies AGなど。前年比の成長率では,Qualcomm社(27%),米Broadcom Corp.(26%),米NVIDIA Corp.(17%)など,ファブレス企業の強さが目立った。

メモリ・メーカーは低迷

 一方,上位20社の中で順位を下げたのは伊仏合弁STMicroelectronics社や韓国Hynix Semiconductor Inc.,ソニー,米Advanced Micro Devices, Inc.(AMD),米Micron Technology, Inc.,オランダNXP Semiconductors社など。ドイツQimonda AG やエルピーダメモリ,米Spansion Inc.などメモリを中心に手掛けるメーカーが上位20社から外れたのも今期の特徴である。DRAMメーカーのQimonda社は前年同期の18位から30位に転落した。

 IC Insights社は2008年10月~12月期の上位20社の売上高合計が,2008年7月~9月期の実績を8%下回るとみている。世界経済が減速しており,半導体業界で成長率首位に立っているQualcomm社でさえ,10月~12月期の売り上げは7月~9月期比で28%減を予測していることを根拠とした。2008年通期では上位20社の売上高は前年比で2%増になると予測する。これは半導体業界全体の成長率(見込み)と同等である。