Windows Core Operating System DivisionのSenior Vice PresidentであるJon DeVaan氏
Windows Core Operating System DivisionのSenior Vice PresidentであるJon DeVaan氏
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Windows 7でチューニングした結果伸びた駆動時間
Windows 7でチューニングした結果伸びた駆動時間
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64ビットWindowsの普及率
64ビットWindowsの普及率
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 「64ビットの命令セットに対応したパソコンの普及率が高まっている。Windows 7に合わせて,64ビット版のデバイス・ドライバを開発してほしい」――。米Microsoft Corp.が2008年11月4~7日に米Los Angelesで開催しているパソコンおよび周辺機器の開発者向け会議「WinHEC 2008」の基調講演でWindows Core Operating System DivisionのSenior Vice PresidentであるJon DeVaan氏は,参加した開発者にこう呼びかけた。

 DeVaan氏は「次期パソコン向けOS『Windows 7』は,現行の『Windows Vista』の安定したカーネルを受け継ぎ,かつ少ないリソースで高速に動作する」と基本的な優位性を語った。具体的にはデモンストレーションとして,まず大量のウインドウを開いて見せた。例えばウインドウを25枚開こうとすると,Windows Vistaではウインドウの枚数に応じてメモリ消費量が増えるために途中で開けなくなる。これに対しWindows 7では,メモリの消費量が一定にとどまるため,すべてのウインドウを開くことができる。また消費電力に関してもチューニングを施し,同じ構成の機器でも11.5~15.4%駆動時間を延ばすことができることを示した。

 またこれからの方向性として,すでに米国で出荷しているWindows Vistaの20%以上が64ビット版になっていると指摘し,会場に詰めかけた開発者に対して「64ビット版のデバイス・ドライバを開発してほしい」と訴えた。32ビット版でも互換性はあるものの,64ビット版の方が検証が厳しく,安定したデバイス・ドライバを供給できるためと見られる。