台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.の2008年7月~9月期決算は赤字になった。売上高は前年同期比7%減の819億8800万台湾ドル,営業損失は34億7400万台湾ドル,純損失は41億8700万台湾ドルである。前年同期と前期はともに黒字を計上していた。

 大型(10.4型以上)液晶パネルの出荷枚数は1750万枚で,前年同期からは24%伸びたが,前期からは6%減となった。前期と同等から5%減の範囲内としていた当初予測を下回った。平均販売単価は前年同期の183米ドルに対して143米ドルと20%以上,下落した。ただし,これは季節傾向を踏まえると想定の範囲内だったとする。

 売上高の内訳は,テレビ向けの大型パネルが57%,デスクトップ・パソコン用モニタ向けが28%,ノート・パソコン向けが10%,中・小型パネルが6%となっている。前期や前年同期に比べ,テレビ向けが増え,デスクトップ向けが減った。テレビ向け出荷の増加に伴って,サイズ別にみると大型品の比率が拡大している。30型以上が全体の42%を占めており,前年同期の29%,前期の30%を上回った。

 同社は決算とともに生産能力の増強計画を明らかにした。ガラス基板サイズでいう第3.5~5.5世代の工場については増強の予定はなく,それぞれ2008年9月時点の規模を2008年末も維持する。第6世代(基板サイズが1500×1850mm2)工場については2008年9月時点の基板投入量6万2000枚/月から12月時点で8万枚/月へ,第7.5世代(基板サイズが1950×2250mm2)工場は8万5000枚/月から10万枚/月へ,それぞれ増強する。ここまでは2008年7月時点の計画に沿っている。

 ただし,第8.5世代(基板サイズが2200×2500mm2)工場は,2008年末から稼働を始めるが,本格量産は2009年の市況をみて判断するとした。従来計画では2009年7月~9月期に本格量産に入るとしていた。