韓国LG Electronics Inc.は,2008年第3四半期(2008年7~9月)の決算を発表した(発表資料)。海外法人と支社を合わせたグローバル売上高は対前年同期比21.2%増の12兆90億ウォン,営業利益は同57.7%増の5710億ウォンで,増収増益を達成した。売上高,営業利益ともに当初の予想よりも大きく伸びたという。携帯電話機を扱うMobile Communications事業が前年同期と比べて大きく伸びた。

 部門別に見ると,Mobile Communications事業のグローバル売上高は,対前年同期比29.9%増の3兆8150億ウォン。営業利益は同70.5%増の3870億ウォンだった。携帯電話機事業のみの売上高は同40.8%増の3兆5140億ウォン,営業利益は同94.3%増の4060億ウォンだった。携帯電話機の出荷台数は2300万台で,前年同期比で5%増加した。直前期と比べると17%減少したが,これはインドや新興市場での販売が鈍化したためという。携帯電話機事業の営業利益率は11.5%。「Secret」や「Viewty」,QWERTYキーボード搭載の端末といった上位機種が米国で出荷を伸ばしていることが貢献したとする。2008年第4四半期も出荷台数は堅調に増加し,2008年通期では1億台に達する見通し。営業利益率も2ケタを維持すると見込む。

 薄型テレビなどを扱うDigital Display事業のグローバル売上高は対前年同期比21.5%増の3兆8520億ウォンだった。薄型テレビの販売が伸びたことが,売上高を押し上げたという。液晶テレビの売上高は前年同期から55%,PDPテレビの売上高は同10%増加した。PDPモジュールの売上高は7%減少した。営業利益は160億ウォンで,前年同期の290億ウォンの赤字から回復した。

 家電製品を扱うDigital Appliance事業は,売上高が対前年同期比15.4%増の3兆2150億ウォン,営業利益が同10.7%減の1340億ウォン。増収となったのは,エアコンと洗濯機の需要が新興市場で堅調に推移したためという。Digital Media事業の売上高は同6.6%増の1兆1040億ウォン,営業利益は同68.2%増の370億ウォン。すべての製品で売上高が堅調に増加したという。

 2008年第4四半期は,携帯電話機とディスプレイの販売が伸びる見通し。ただし,世界的な景気後退が影響し,売上高は直前期比でわずかに増えるにとどまると予測する。