図1 日本ビクターが開発した画素数が約3500万であるプロジェクターで投影した映像(静止画のみ)。コントラスト比は110万対1と高い
図1 日本ビクターが開発した画素数が約3500万であるプロジェクターで投影した映像(静止画のみ)。コントラスト比は110万対1と高い
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図2 デモに使用したプロジェクターの試作機
図2 デモに使用したプロジェクターの試作機
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図3 プロジェクターの内部構成
図3 プロジェクターの内部構成
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図4 1.75型のマイクロディスプレイ「1.75インチ8K4K D-ILAデバイス」
図4 1.75型のマイクロディスプレイ「1.75インチ8K4K D-ILAデバイス」
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 日本ビクターは,表示画素数が8192×4320(約3500万)のいわゆる8K×4K対応の前面投影型プロジェクターを「CEATEC JAPAN 2008」に出展した(図1,図2)。コントラスト比は110万対1と高い。NHKと共同で開発したもの。「スーパーハイビジョン」と呼ばれる,ITU-R BT.1769規格やSMPTE 2036規格が規定する7680×4320画素の映像の表示に向ける。

 プロジェクターの試作機は,表示素子に日本ビクターが開発したマイクロディスプレイで,3840×2160画素品を3枚,8192×4320画素品を1枚使用して映像を投影する(図3)。映像を表示する場合,3840×2160画素の表示素子を3枚用いてフルカラー映像を,入力信号の輝度成分から8192×4320画素のモノクロ映像を作成する。これら2枚の映像を重ね合わせて1枚の映像を表示する。2枚の映像のコントラスト比の積によって110万対1のコントラスト比を得たとする。

 画素数が8192×4320である表示素子は,2008年5月に発表した1.75型のマイクロディスプレイ「1.75インチ8K4K D-ILAデバイス」を用いた(図4, Tech-On!の関連記事)。画素ピッチは4.8μm。画素間ギャップを0.24μmに抑えて,90%以上の開口率を実現する。表示素子単体でのコントラスト比は2万対1で,応答時間は4.5ms。

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