Senior Vice President,Digital Home GroupのGeneral ManagerであるEric Kim氏
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クイズ・ショウ形式の演出でテレビから得られた知見を説明
クイズ・ショウ形式の演出でテレビから得られた知見を説明
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Widget Engine。画面下部にウイジェットが表示される。選択すると詳細な情報が表示される
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「Intel Media Processor CE 3100」。Pentium Mをコアに,グラフィックス・プロセサやビデオ・デコーダ,ネットワーク・インタフェースなどを混載させた。
「Intel Media Processor CE 3100」。Pentium Mをコアに,グラフィックス・プロセサやビデオ・デコーダ,ネットワーク・インタフェースなどを混載させた。
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3次元グラフィックスの効果を使ったユーザー・インタフェースの例
3次元グラフィックスの効果を使ったユーザー・インタフェースの例
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 Intel Developer Forumの二日目,基調講演の2番手として登場したSenior Vice President,Digital Home GroupのGeneral ManagerであるEric Kim氏は,「I Love TV」と題してテレビ番組風の演出を交えて講演した。

 まずKim氏はクイズ番組形式でテレビの歴史から分かったことを説明した。(1)薄型化やHD化など,ユーザーは質の高い映像を求める,(2)番組を話題にするなど,社会的なメディアである,(3)非常にシンプルなユーザー・インタフェースが好まれる,の3点である。そして,薄型化とHD化に続く新しい転換として,インターネットとの融合を挙げた。

 具体的には米Yahoo!,Inc.が開発した「Widget Engine」を搭載したテレビを実演した。今までのいわゆる「インターネット・テレビ」は,Webブラウザーを直接起動して,生のWebサイトを表示させるものが多かった。Widget Engineでは画面下部に表示したWidgetを通じて,インターネット上の情報を表示する。このためテレビの番組の閲覧を邪魔することなく,テレビに最適化した形で情報を表示できるという(Yahoo!社のWidget Engineについては関連記事を掲載予定)。

メディア・プロセサ「CE 3100」を発表

 このようなテレビを実現するためのプロセサとして,Intel社としては初めてのメディア・プロセサ「Intel Media Processor CE 3100」を紹介した。「Canmore」の開発コード名で呼ばれていたもので,2008年7月に発表した「Intel EP80579」(開発コード名:Tolapai)に続く二つ目のSoC製品である。

 Canmoreは800MHz動作のPentium Mをコアに,グラフィックス・プロセサやビデオ・デコーダ,ネットワーク・インタフェースなどを混載させた。パソコンと同じ命令セットのソフトウエアが動くことに加え,「3次元グラフィックスを統合したことにより,今までの機器とは異なる新しいユーザー・インタフェースを実現できる」(Kim氏)という。2008年9月に機器メーカー向けに出荷を始める。Canmore搭載製品の登場は2009年1月以降になる見込みである。