オランダRoyal Philips Electronics社は2008年8月14日,ファウンドリ最大手の台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)の持株すべてを売却した(発表資料)。2007年3月に発表した計画に沿ったものという(Tech-On!関連記事1)。この計画では,Philips社は2010年までにTSMC株をすべて売却するとしていた。

 今回,売却したのは普通株式3億8300万株。売却金額は4億5500万ユーロで,Philips社は2008年7月~9月期決算に売却益2億6000万ユーロを計上する。同社は2006年に半導体事業を売却,2008年には液晶パネル事業からの撤退を決定しており(Tech-On!関連記事2),今回のTSMC株の売却もこうした事業再編の一環である。

 一方,潤沢なキャッシュを有するTSMCは,最大165億台湾ドル(約5億4200万米ドル)まで自己株式を買い戻す計画を2008年8月12日に明らかにしている。自社株買いを承認した取締役会では,300mmウエハー対応工場での40nm/45nmプロセスによる生産能力拡大に向けて6億8760万米ドルを投じることなども可決した。