ソニーと北九州市は共同で,不要となった小型電子機器を回収し,レアメタルなどの金属材料をリサイクルする実証実験を開始すると発表した(発表資料)。対象となる小型電子機器は,デジタル・カメラや携帯型音楽プレーヤー,携帯型DVDプレーヤーなど。ソニー製品に限らず,すべてのメーカーの機器を回収する。

 北九州市内のホームセンターやスーパーマーケット,小学校など60カ所に回収ボックスを設置して,小型機器を回収。その後,非鉄金属のリサイクル事業を手掛ける日本磁力選鉱をパートナー企業として,機器の分別や分解,選別,金属回収などを行う。回収したレアメタルなどの金属は,ソニー製品の材料として再利用する。

 今回の実験では,継続的な材料再生を前提として,回収から処理,再生までの過程全体を通した事業性評価を行う。具体的には,回収量や回収費用,回収製品の構成などを検証する。実験期間は2008年9月1日~2009年3月31日。実験費用は約2200万円。このうち,200万円を北九州市が助成する。

 なお,日本磁力選鉱は北九州市の環境・リサイクル産業の振興地区である「北九州エコタウン」で,金属のリサイクルを手掛ける企業である。

実証実験のスキーム
実証実験のスキーム (画像のクリックで拡大)