調査会社の米IC Insights, Inc.は，2008年上期の半導体メーカー売上高ランキングを発表した（発表資料）。1位から4位は米Intel Corp.，韓国Samsung Electronics Co., Ltd.，米Texas Instruments Inc.，東芝で前年同期から変動はないが，5位にファウンドリ最大手の台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.（TSMC）が入った。TSMCは上位20社で最も高い成長率35％を示し，前年同期の6位から順位を1つ上げた（Tech-On!関連記事1）。

　このほか，前年同期より順位が上昇した企業は，ファブレス半導体企業の米Qualcomm Inc.，米Broadcom Corp.や，米ドルに対する円高のため米ドル換算のこのランキングでは有利になったNECや松下電器産業など。

　一方，順位を落とした企業では，メモリ・メーカーが目立つ。DRAM大手のドイツQimonda AGは前年同期の18位から30位まで順位を落とした。同社はDRAMの平均販売単価の下落を主因として5四半期連続で営業損失を計上している（Tech-On!関連記事2）。8位の韓国Hynix Semiconductor Inc.も前年同期から順位を1つ下げた。Hynix社は上位20社中で唯一，上期の売上高が前年同期比で減少している（Tech-On!関連記事3）。

　上位20社合計の成長率は10％で，半導体業界平均の6％を上回った。IC Insights社は，メモリ・メーカーのQimonda社やエルピーダメモリ，米Spansion，Inc.，台湾Powerchip Semiconductor Corp.，台湾Nanya Technology Corp.が上位20社から外れたためと説明している。