凸版印刷は,太陽電池などに向けた機能性フィルムの新工場を,埼玉県深谷市に建設すると発表した(発表資料)。太陽電池向けのバック・シートやバリア・フィルムなどの機能性フィルムを製造する。同社のバリア・フィルムは水蒸気や酸素を通さないといった機能を持つフィルム。2009年度から量産を開始する。

 新工場の着工は2008年8月1日。建物の完成は2009年2月を予定する。投資額は約100億円。新工場の敷地面積は16万6233m2で,建物の建築面積は6669m2。最終製品の品質保持・向上を目的としたバリア・フィルムに対するニーズの高まりや,太陽電池の世界的な需要拡大などを受けて,新工場の建設を決めた。

 新工場では,2008年7月に提携を発表した米E.I. du Pont de Nemours & Company(DuPont社)の特許や技術を使用したバック・シートを生産する(Tech-On!の関連記事)。年間発電量で1GW相当分のバック・シートを生産する予定である。また,同社のバリア・フィルム「GLフィルム」などのさらなる機能性向上も図る。

 凸版印刷は,これらの機能性フィルムの売上高を2010年に300億円まで拡大することを目指す。また,2010年には今回建設する新工場の2期工事の着工を計画している。