松下電器産業の連結子会社である松下電池工業は,Liイオン2次電池の新工場を大阪府大阪市住之江区に建設する。源泉(極板生産)工程から電池セル組み立て,充放電工程,出荷までを一貫して行う主力工場とする計画。既存の守口工場,和歌山工場と合わせて国内3拠点でLiイオン2次電池の一貫生産体制を整える。

 新工場への投資額は約1000億円。2008年12月に着工し,2009年10月には源泉生産を開始する。2010年4月に第1期として2500万個/月の規模で電池セルの量産を立ち上げ, 2011年10月に第2期として同規模の量産を始める計画である。この計画に沿えば,第2期に新工場の年産能力は6億個に達する。

 さらに,既存工場の生産設備などに約230億円を投じる。国内3拠点と中国無錫工場の変種変量生産拠点で,携帯機器向け需要の今後の拡大に対応していく。

 小型Liイオン2次電池の世界市場における松下電池のシェアは現時点で円筒形が18%,角形が6%,全体で約10%程度という。同社はこれを2012年に全体で20%まで拡大するとの目標を掲げた。