米DisplaySearch社は,2008年第2四半期のPDPパネルの世界市場調査の結果を発表した(発表資料)。総出荷枚数は対前年度期比54%増の350万枚。北米と中国を除く地域での旺盛な需要と1080p対応品の需要増加が貢献した。直前期比では1%の増加にとどまったものの,これは第1四半期の出荷枚数が非常に伸びたためという。

 1080p対応パネルの2四半期の出荷枚数は,前年同期比で333%,直前期比で89%増加した。1080p対応パネルが,PDPパネルの出荷枚数全体に占める割合は21%まで上昇したという。46型の新機種などが牽引している。また,42型と50型で1080p対応品の割合が増えている。DisplaySearch社は,「40型以上の液晶テレビにおいて,1080p対応品の割合が高まっている。このため,PDPパネル・メーカーとPDPテレビ・ブランドは,特に50型以上の1080p対応品で競争力を持つことが重要になった」と分析する。松下電器産業が2008年第2四半期に出荷したPDPパネルの43%以上は1080p対応で,同社の1080p対応品の出荷枚数は,1080p対応PDPパネルの出荷枚数全体の70%以上を占めた。

 PDPパネル・メーカー別の売上高シェアを見ると,松下電器産業が直前期の3位から浮上して首位に立った。シェアは対直前期比7.4ポイント増の36.8%である。売上高は前年同期から23%増加した。2位は,直前期の1位から後退した韓国Samsung SDI Co.,Ltd.。シェアは対直前期比0.8ポイント減の31.0%だった。ただし,売上高は前年同期比で49%増加しており,この増加率は他のメーカーと比べて最も大きい。50型品の出荷が貢献したという。3位は韓国LG Electronics Inc.で,直前期の2位から後退した。シェアは直前期比5.5ポイント減の24.0%。売上高は,前年同期比で38%増加した。4位と5位は,日立製作所の4.8%,パイオニアの3.3%で,売上高はそれぞれ,前年同期比で22%と8%減少した。

売上高のメーカー別シェア
売上高のメーカー別シェア (画像のクリックで拡大)