[画像のクリックで拡大表示]

 遊技機(パチンコ台,パチスロ機)向け画像処理LSIの大手であるアクセルが,カー・エレクトロニクス分野に参入する。「AT International 2008」(7月23~25日,幕張メッセ)で同社は,車載カメラ向け視点転換ソフトウエアを実演した。VGA,30フレーム/秒のカメラ映像(4本)を組み合わせて,車両を上空から眺めたような俯瞰画像をリアルタイムに生成できる。レンズに起因する画像の歪みも除去できる。

 用いた主なハードウエアは,アクセルが2003年に発売した画像処理LSI「AG-9」と,NECエレクトロニクスのマイコン「V850E」である。V850Eの動作周波数は「32MHzと車載カメラに用いるマイコンとしては低い」(説明員)。アクセルは,今回の実演に用いた評価ボードを間もなく発売する予定である。

 アクセルは,より低価格なソリューションも今後発売する考え。具体的にはAG-9の機能を一部減らし,設計ルールを微細化した車載機器向け画像処理LSIを,2012年に量産出荷する考えである。「車載機器向け事業を遊技機に次ぐ柱に育てたい」(説明員)という。

[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]