PolyMax技術を用いて製造した厚さ50μmの125mmウエハー
PolyMax技術を用いて製造した厚さ50μmの125mmウエハー
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 SOI(silicon on insulator)ウエハー技術を開発する米Silicon Genesis Corp.は2008年7月11日,同社が「PolyMax」と呼ぶウエハー・プロセス技術を用いた太陽電池向け基板の製造に成功したと発表した(発表資料)。同社は今回,この技術の導入によって,太陽電池ウエハー市場に参入することになる。

 PolyMax技術を用いたウエハー製造装置は,切り出しによる損失を除くことによって,インゴットからウエハーを切り出す工程に使用する多結晶Siの量を大幅に減らせるほか,ウエハー製造において費用のかさむ消耗品の一部をなくすことができるという。さらに,同社はこの装置で単結晶Siから高効率な太陽電池セルを製造することによって,原材料である多結晶Siの不足の緩和も期待できるとしている。

 同社は今回,50μmの厚さの125mmウエハーのサンプルを製造した。2009年の春までには,PolyMaxウエハー・プロセス技術を使って,インゴットを50~150μmの厚さのウエハーに切り出す試験的な生産ラインを稼働させる計画。

 同社は,2008年9月1~5日にスペインで開催される「23rd European Photovoltaic Conference」で,PolyMaxウエハー・プロセス技術とその装置の詳細を公開する予定である。

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