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 日本に遅れること17時間,米Apple Inc.の「iPhone 3G」が,米国時間2008年7月11日午前8時に米国各地で発売された(Tech-On!関連記事)。日経エレクトロニクスのシリコンバレー・チームは,Stanford Universityを擁するパロアルト市のメイン道路University Ave.にあるApple Storeを尋ねた。

 現場の雰囲気は,一言でいえば「お祭り」だった。ある人は友人と,ある人は子供連れで,ある一つは行列のど真ん中に大きなテントを張って,ある人はグループでテレビ・ゲームに興じながら,それぞれApple Storeの開店を待っていた。Xbox 360やPS3などゲーム機の発売では転売目的で並ぶ客が目立ったが(Tech-On!関連記事),Apple Storeで夜を徹して並ぶ客の動機はただ一点,「iPhone 3Gが欲しいから」だった。

 この盛り上がりようは,パロアルト市のApple Storeが,Apple本社の至近にある,ファンにとって特別な場所であることと無縁ではないだろう。早朝から列に並んでいた日本のソフトウエア技術者は次のように強調する。「(University Ave.のApple Storeは)Appleファンにとって神社みたいなところだからね。シリコンバレーのAppleファンなら,ここに来ずにどこにお参りするというのか!」

 以下,米国のiPhone祭りをフォト・レポート形式でお届けする。

 取材班はまず,10日夜10時にApple Storeを訪ねた。この段階で,既に10組ほどが店の前に並んでおり,学生街の夜を楽しむ人々の注目を浴びていた。行列の先頭に立っていたのは地元の高校生。9日の21時から並び始めたそうだ。


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 彼の周りには高校の友人が多く集まり,Xbox 360とモニタを持ち込んでゲームに興じていた。電源は並木に飾った電飾用電源から分岐させて確保していた。


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 夜を徹して列に並ぶ客に,近くのヨーグルト店の店員が無料でヨーグルト・パフェを配っていた。「いや,皆おなかすいてるだろうと思ってね」(店員)。


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