NECエレクトロニクスは,100%子会社である中国「日電電子(中国)有限公司」が,車載用半導体の販売拡大活動強化の一環として,中国吉林省長春市に支店を新設したと発表した(発表資料)。新支店は,日電電子(中国)有限公司が中国に開設した支店としては,上海,深セン,成都に続いて4支店目(Tech-On!の関連記事)。車載用のマイコンやパワー半導体を中心とした製品の販売拡大活動を行う。当初は5名程度の技術者で活動を開始し,事業規模の拡大に合わせて技術者や営業職を増員する予定。

 新支店は,長春の自動車メーカーや車載部品メーカーへの販売拡大活動および技術支援などの拠点として機能する。長春は,重慶,上海,武漢とともに中国の四大自動車生産地のうちの一つである。また,日電電子(中国)有限公司は2007年12月に,中国第一汽車集団公司の持株子会社である「啓明情報技術株式有限会社(啓明信息社)」と共同で,啓明信息社内に連合実験室を開設し,車載用電子機器の開発や設計の支援を行ってきた。啓明信息社は長春に本社を置く。新支店は啓明信息社への技術支援も行うという。

 NECエレクトロニクスの2008年度の車載用半導体の売上高は90億円の見込み。同社は,今回の新支店設立などを含めて積極的な事業展開を図り,2013年度には同売上高を300億円に拡大するとしている。