液晶パネルの平均販売単価の推移(2008年1月〜6月,データ出典:Displaybank)
液晶パネルの平均販売単価の推移(2008年1月〜6月,データ出典:Displaybank)
[画像のクリックで拡大表示]

 中国の天災が液晶パネル価格を引き下げている---ディスプレイ市場の調査会社である韓国Displaybank Co., Ltd.は液晶パネルの価格動向に関して,こんな調査結果を発表した(発表資料)。

 Displaybank社の調査によれば,2008年6月の液晶パネルの平均販売単価はパソコン向け,テレビ向けともに前月比で低下した。例えば,デスクトップ・パソコン用モニタ向け20.1型ワイド品は前月の142米ドルから136米ドルに,テレビ向け46型品は733米ドルから723米ドルに下がっている。テレビ向け液晶パネル全体の平均販売単価は2008年4月から3カ月連続で低下。パソコン向けも2008年6月,3カ月ぶりに前月比マイナスに転じた。

 この低下傾向をDisplaybank社は,2008年5月12日に発生した四川大地震やチベット情勢の悪化の影響で中国市場における北京五輪の特需が想定を下回ったためと説明する。機器メーカーは液晶パネルが2008年上期に供給不足に陥るとの当初予測に基づいてパネルを調達してきたため,天災などにより需要が予想を下回った現在は在庫がふくらんでいるはずだという。2008年7月も液晶パネルの平均販売単価は下落するとDisplaybank社は予測している。

この記事を英語で読む