タッチ・スクリーン技術の開発やライセンスを手掛ける米Typhoon Touch Technologies, Inc.は,米Dell Inc.を相手取って2007年12月に起こした特許侵害訴訟を大幅に拡大し,被告に米Apple Inc.を含む10社を追加したと発表した(発表資料)。追加された被告は,Apple社,米Fujitsu Computer Systems Corp.,米Toshiba America Information Systems, Inc.,米Lenovo (United States) Inc.,米Panasonic Corporation of North America社,米HTC America, Inc.,米Palm, Inc.,米Samsung Electronics America, Inc.,Nokia Inc.,米LG Electronics USA, Inc.である。

 この訴訟は,Typhoon Touch Technologies社と同社のライセンシである米Nova Mobility Systems, Inc.が,Typhoon Touch Technologies社の保有する特許を侵害しているとして,Dell社と米Motion Computing, Inc.を提訴していたもの(Tech-On!の関連記事)。2007年12月に米国テキサス州東部地区連邦裁判所に提訴している。Typhoon Touch Technologies社は,Dell社と米Motion Computing社に対して損害賠償と特許侵害に対する終局差し止めを求めていた。

 Typhoon Touch Technologies社は,今回追加された10社を含む被告が,携帯型コンピュータの製造,販売,輸入などを行うことによって,Typhoon Touch Technologies社の保有する特許を侵害していると主張している。Typhoon Touch Technologies社が問題とする携帯型コンピュータには,タブレットPCやハンドヘルドPC,PDA,超小型パソコン,スマートフォンなどを含む。同社が侵害されていると主張する特許は,米国特許番号「5,379,057」と「5,675,362」。名称はいずれも「Portable Computer with Touch Screen and Computer System Employing Same」である。

 なお,Typhoon Touch Technologies社は,Dell社と一緒に提訴したMotion Computing社とは和解したとしている。