ソニーは,液晶テレビ「BRAVIA」シリーズの新機種として,省エネ性能を大幅に向上させた32V型機種「KDL-32JE1」を発売すると発表した(発表資料)。発売日は2008年7月30日。価格はオープンだが,市場推定価格は15万円前後という。

「KDL-32JE1」
「KDL-32JE1」 (画像のクリックで拡大)

 従来機種の「KDL-32J1」と同様の機能を搭載するが,KDL-32J1に比べて年間消費電力量を25%減の86kWh/年,消費電力を同34%減の89Wと大幅に削減した。省エネ法に基づく省エネ基準達成率(2008年度基準)は,232%を達成している。省エネ性能の向上は,バックライト・システムの発光効率と光学フィルムの光透過率の向上によって実現したとする。具体的には,発光効率の高い蛍光管を従来より低い電圧で光らせ,かつ光透過率の高い光学フィルムを使用することで,従来機種と同等の明るさを維持した。

省エネ性能を向上させた仕組み
省エネ性能を向上させた仕組み (画像のクリックで拡大)

 さらにソニーは,今回発表したKDL-32JE1から,自社製造の液晶テレビに使用する光学フィルム向けプラスチック材料のリサイクルを開始した。光学フィルムの製造過程で発生する廃棄材料を,BRAVIAシリーズの部品に再生するという。このリサイクル材料を使用した場合,新しい材料を使用した場合と比較して,製造段階のCO2の発生量を約40%削減することが可能と説明する。同社は,2008年春に発売したBRAVIAの「F1」「V1」「J1」シリーズの9機種の製品から,同社が過去に発売したテレビ部品などの一部リサイクルを始めているが,今回の取り組みはこれをさらに進めたものとなる。

リサイクルの仕組み
リサイクルの仕組み (画像のクリックで拡大)

 画素数は,1366×768画素のWXGA。視野角は上下左右とも178度。コントラスト比は2500対1。入力信号は1080p,1080i,720p,480p,480iに対応する。同社独自の画質エンジン「ブラビアエンジン2」を搭載する。リモコンには,無指向性の電波を利用する「RFリモコン」を採用。他の機器とHDMIケーブルで接続して,機器間の連携操作を可能とする「ブラビアリンク」機能にも対応する。

 インタフェースにHDMI入力端子,コンポーネント入力端子,ビデオ入力端子,PC入力端子などを備える。スタンドを含んだ外形寸法は,79.4cm×57.7cm×24.2cm。スタンドを除いた重さは13.0kg。