調査会社の米Gartner, Inc.は,2007年の半導体ウエハーの世界売上高が前年比22.5%増の125億米ドルに達したと発表した。300mmウエハーの需要が引き続き拡大していること,原材料不足によりウエハー価格が高騰したことが大幅な売り上げ増につながったとGartner社はみている。

 半導体ウエハーの2007年の世界売上高をメーカー別にみると,信越半導体が前年比23.8%増の40億5800万米ドルで首位を維持した。市場シェアは32.5%となった。300mmウエハーなど高価格帯の製品の売り上げ比率が高いことが同社の特徴という。

 2位はSUMCOで,前年比24.7%増の27億800万米ドル。完全子会社であるSUMCO TECHXIVも5位につけており,合計すると市場シェアは29.4%と信越半導体に肉薄している。SUMCOは積極的に生産能力を拡大しており,2010年3月には300mmウエハーの生産能力をグループ全体で166万枚/月とする計画である(Tech-On!関連記事)。

 3位はドイツSiltronic AGで,前年比29.2%増の18億4800万米ドル。市場シェアは14.8%である。Siltronic社も300mmウエハーの生産能力を増強している。韓国や台湾での売り上げ拡大が大幅な増収に寄与した。

 地域別には,アジア太平洋地域(日本を除く)が前年比40.3%増と大きく伸びた。特に韓国では52.3%,中国では44.3%と高い成長率を示した。一方,米国や欧州,日本の成長率は10%程度にとどまった。Gartner社は,今後は300mmウエハーの需要の伸びが鈍り,ウエハー・メーカーは価格の調整を迫られると予測している。