無電化地域向け太陽電池システム
無電化地域向け太陽電池システム
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容量が4096WhのLiイオン電池で,照明と扇風機,テレビ,冷蔵庫を動かすデモンストレーション。
容量が4096WhのLiイオン電池で,照明と扇風機,テレビ,冷蔵庫を動かすデモンストレーション。
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設置イメージ
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 シャープは,太陽電池と蓄電池を組み合わせた独立型太陽電池システムを,横浜で開催中の「アフリカン・フェア2008」に展示した。アフリカなどの無電化地域に向けて,2010年中の商品化を目指す。普及のためには,現在の売り切り型の販売形体とは異なる,リースなどの新たなビジネス・モデルを構築する必要があるとした。

 展示したのは,シャープの薄膜Si型太陽電池に,エリーパワーのLiイオン電池をつなげた独立型太陽電池システムである。薄膜Si型太陽電池はタンデム構造で,安定化後の変換効率は8.5%である。結晶Si型は温度が1℃上昇すると出力が0.5%低下するのに対して,薄膜Si型は0.25%/℃の低下にとどまるため,アフリカなどの高温地帯への設置が適している。

 使用する家電製品に合わせて,出力が90Wと360Wの太陽電池と,容量が1024Whと4096WhのLiイオン電池を,それぞれ組み合わせた。容量が1024WhのLiイオン電池をフル充電すれば,照明(5時間/日)とラジオ(5時間/日),扇風機(2時間/日)を3日間使えるという。4096WhのLiイオン電池であれば,照明(4時間/日)と扇風機(2時間/日),テレビ(2時間/日),冷蔵庫(24時間/日)を3日間使える。

日経マイクロデバイスは,「太陽電池セミナー2008~欧米アジア,グローバル・プレーヤの戦略~」を開催します。スペイン,ドイツ,米国,ベルギー,英国,日本,台湾,インド,韓国から講師が集います。

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