米DisplaySearch社は,北米における2008年第1四半期の薄型テレビ市場の調査結果を発表した(発表資料)。

 液晶テレビの出荷台数は,前年同期比で59%増加した。メーカー別の出荷台数シェアでは,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.が2007年第1四半期以来,1年ぶりに首位に立った。北米の液晶テレビは,過去1年間で米VIZIO, Inc.やソニーが入れ替わり首位に立っている競争の激しい市場。上位3社のシェアが拮抗している。Samsung Electronics社の出荷台数は前年同期比で49%増加し,シェアは対直前期比で0.2ポイント増となる12.8%だった。

北米の液晶テレビのメーカー別出荷台数シェア
北米の液晶テレビのメーカー別出荷台数シェア (画像のクリックで拡大)

 2位は直前期の首位から後退したソニー。シェアは対直前期比0.5ポイント減の12.7%だった。出荷台数は,前年同期と比べて64%増加している。ソニーは,10四半期連続して首位を維持している40型以上の液晶テレビ市場において地位を保つため,大型液晶テレビに注力している。同社は,大型製品の販売と平均販売価格の維持に努めているため,2008年第1四半期のメーカー別売上高では首位だった。

 3位はVIZIO社で,シェアは対直前期比1.5ポイント増の12.5%だった。出荷台数は上位5社の中で最も伸びが大きく,前年同期比120%増である。4位と5位はシャープと韓国LG Electronics Inc.で,シェアはそれぞれ8.8%と7.6%だった。

PDPテレビ市場でLG Electronics社が2位に浮上

 一方,PDPテレビの出荷台数は前年同期より9%減少した。メーカー別の出荷台数シェアで首位に立ったのは,直前期と同じく松下電器産業。ただし,シェアは直前期比5.6ポイント減の32.8%だった。出荷台数は前年同期から16%増加した。同社は,第1四半期に初めて1080p対応の46型製品を出荷している。2位にはSamsung Electronics社を抜いて,LG Electronics社が入った。シェアを直前期から5.5ポイント増と大きく伸ばした。出荷台数は対前年同期比で59%増と,上位5社の中で最も増加した。3位はSamsung Electronics社。シェアは対直前期比1.9ポイント減の18.4%。出荷台数は前年同期から4%減少している。4位はVIZIO社の9.8%,5位は日立製作所の6.8%だった。

北米のPDPテレビのメーカー別出荷台数シェア
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 薄型テレビ全体を見ると,北米市場全体では前年同期と比べて46%出荷台数が伸びた。上位3社は,Samsung Electronics社,VIZIO社,ソニーで,シェアはそれぞれ13.5%,12.2%,11.3%だった。

北米の薄型テレビのメーカー別出荷台数シェア
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