米Advanced Micro Devices, Inc.(AMD)の2008年1月~3月期決算は引き続き赤字だった(発表資料)。営業損失2億6400万米ドル,純損失3億5800万米ドルを計上。3つの事業部門すべてで赤字になり,6四半期続けて営業損失,純損失を計上した。なお,カナダATI Technologies Inc.の統合費用は5000万米ドルで,前年同期や直前期より縮小した。売上高は15億500万米ドルで,前年同期に比べると22%増だが,直前期比では15%減で,当初計画を下回ったという(Tech-On!関連記事)。

 パソコン向けのマイクロプロセサやチップセットなどを扱うComputing Solutions事業の売上高は前年同期比30%増,直前期比15%減の11億9400万米ドルだった。営業損失は1億6000万米ドル。

 画像処理LSIなどのGraphics事業の売上高は2億3000万米ドルで,前年同期比では17%の増収,直前期比では11%の減収になった。営業損失は1100万米ドルである。

 携帯電話機やPDA,デジタル・テレビといったデジタル家電向けのプロセサなどを扱うConsumer Electronics事業の売上高は8100万米ドル。前年同期比31%減,直前期比26%減と振るわなかった。800万米ドルの営業損失を計上している。

 CFOのRobert J. Rivet氏は「業界の季節傾向として第1四半期はもともと弱い期だが,旧製品の売り上げが予想以上に厳しく,結果,全部門で売上高が期初の予想を下回った」と述べた。同氏は,4個のCPUコアを集積したサーバー向けマイクロプロセサの好調を強調。「新製品群の売り上げ増や積極的なリストラ施策により,2008年下期には黒字化する」とした。

 2008年4月~6月期は,1月~3月期に比べ減収になる見通し。また同社は4月~6月期に人員削減に関する費用を計上する。