住空間実験室
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電化機器の実験室
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炊飯器の断面
炊飯器の断面
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給湯器
給湯器
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調理器
調理器
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機械加工などの工作施設
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 神奈川工科大学創造工学部は,この4月からホームエレクトロニクス開発学科を開設した。特徴は,家電製品を利用した体験型の教育。実際の炊飯器や冷蔵庫,AV機器などの分解/組み立て,オシロスコープなどを利用した計測,組み込みソフトウエアのプログラミングやUML(unified modeling language)モデリング,住環境デザインといった授業を実施して,基本技術を実地で学生に身に付けさせる。

 まずは手を動かしてみてリアルな電子機器を体感させ,そのあとで電子電気工学,数学や物理,3次元CAD,製品企画などを教育する。こういった一連の実際の機器を利用した教育を通して,「健康・安全」,「デザイン」「省エネ/環境」という家電のテーマに取り組んでいくとする。

 現在,家電の開発は,ネットワークやサーバーなどを利用した情報化,組み込みソフトウエアの巨大化などによって,大きな変動期にある。しかし,短期・低コストで十分な品質の機器を作る開発方法論や,生活や社会を見据えた製品企画の手法などが確立しておらず,日本の産業界も大学も変化に対応できていないという問題がある。

 神奈川工科大は,実務教育を単に知識の獲得に終わらせず,手法や開発方法論などをまとめていくことで,現場を熟知しながら家電のあり方などを根底から考えることができる若手人材を育てていくことを目指すという。