WalkingHotSpotの「携帯型無線LANホットスポット」の構成
WalkingHotSpotの「携帯型無線LANホットスポット」の構成
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 米TapRoot Systems Inc.は,無線LAN搭載携帯電話機を無線LANホットスポットに変身させる「WalkingHotSpot」のソフトウエア製品を発表した(PDF形式の発表資料)。この発表は,米ラスベガスで2008年4月1日~4月3日に開催される予定の「CTIA WIRELESS 2008(CTIA)」の展示会向けである。

 無線LAN搭載携帯電話機がWalkingHotSpotのクライアント・ソフトウエアをダウンロードすると,無線LANのアクセス・ポイントに変身する。無線LANを搭載した他の端末は,このアクセス・ポイントを経由してインターネットにアクセスできる。3G以降の携帯電話網に対応した端末で使える。

TapRoot Systems社によると,無線LAN搭載携帯電話機がこのホットスポットに接続するためのソフトウエアは不要。一度に5台まで接続できる。携帯電話網が対応するなら,他の機器がホットスポットに接続している間も,携帯電話機のユーザーが電話したりSMSを送ったりすることもできる。同社のソフトウエアを搭載した無線LAN搭載携帯電話機には,約60mの距離が離れた他の端末から接続できたという。

 WalkingHotSpotのソフトウエアは,携帯電話機上で動作するソフトウエア・クライアントと携帯電話事業者が運営するサーバー・ソフトウエアで構成される。Symbian S60やSymbian UIQ,Microsoft Windows Mobile対応のクライアント・ソフトウエアは,C言語で書かれたネイティブ・アップリケーションである。

 クライアント・ソフトウエア側で,無線LANのデータ・トラフィックを携帯電話網に転送するブリッジやSSID(serviceset identifier)を発信するなど,無線LANのアクセス・ポイントの機能を実現する。電池寿命を延ばすために消費電力を管理する機能もある。サーバー・ソフトウエアは,特にセキュリティの確保を担当する。