英Sony Ericsson Mobile Communications ABは,携帯電話機の販売台数の不振が,2008年度第1四半期(2008年1~3月)の売上高および税引き前利益に悪影響を与える見通しと発表した。売上高は前年同期比で減少となる見込みで,税引き前利益は1億5000万~2億ユーロにとどまるとする。売上高に対する研究開発費の増加が税引き前利益を圧迫しているという。

 同社は,2008年度第1四半期の携帯電話機の販売台数を約2200万台,端末の平均販売価格を120ユーロと見込んでいる。同社のシェアが高い欧州市場において,中位および上位機種の買い替え市場の成長が鈍化していることに加え,中位機種向け部品の一部が供給不足となったことが,販売台数の伸び悩みにつながったとする。

Sony Ericsson Mobile Communications社の携帯電話機の販売台数と平均販売価格の推移
Sony Ericsson Mobile Communications社の携帯電話機の販売台数と平均販売価格の推移 (画像のクリックで拡大)

 同社のPresidentである小宮山英樹氏は,「当社は,昨年から欧州市場における上位機種への依存度を低減し,製品の品揃えを拡充することによって,新たな市場でのプレゼンスを高めることに注力している。今後もこの戦略を継続し,2011年までに全世界でトップ3のメーカになることを目標としている」とコメントを寄せた。さらに,2008年下半期には,2008年に発表した新機種による好影響が現れる見通しとした。

 なお,同社は2008年4月23日に2008年度第1四半期の連結業績を発表する予定である。