三菱マテリアルは,四日市工場(三重県四日市市)の多結晶シリコン生産能力を増強する(PDF形式の発表資料)。工場近隣の土地9万m2を購入し,1000トン/年分の設備増強工事を行う。竣工は2010年1月の予定。将来は同敷地内でさらに3000~4000トン/年の増強を検討している。この将来の増強に向けたインフラ整備などの先行投資も含めて,今回の投資額は335億円程度になるという。

 三菱マテリアルの多結晶シリコン生産能力は現在,四日市工場で1800トン/年,100%子会社の米Mitsubishi Polycrystalline Silicon America Corp.で1500トン/年。グループ会社である半導体用シリコン・ウエハー大手のSUMCO向けを中心に展開しており,半導体向け多結晶シリコンの世界市場シェアは15%程度とみられる。今回の増強で合計年産能力は4300トンになるが,同業他社も増産するため,シェアは変わらない見込み。