三菱電機の,伝送速度40Gビット/秒の光送受信モジュール「FU-642SEA」(左)と「FU-342SPP」(右)
三菱電機の,伝送速度40Gビット/秒の光送受信モジュール「FU-642SEA」(左)と「FU-342SPP」(右)
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 三菱電機は,半導体レーザと半導体光変調器,ドライバICの3つを内蔵した,伝送速度40Gビット/秒の光通信用の伝送モジュール「FU-642SEA」を発売する(発表資料)。これと対向して使用する,プリアンプ内蔵PD(フォトダイオード)モジュール「FU-342SPP」も発売する。通信機器メーカーなどに向ける。

 FU-642SEAは,レーザと変調器,ドライバICを1つに集積したため,部品点数を削減でき,部材コストも低減できるとする。従来,40Gビット/秒の光通信では,半導体レーザと半導体光変調器を集積したモジュールと,ドライバICの2つを組み合わせて実装する例が多かった。そのような例では,2つを接続するケーブルの高周波特性の影響で,光波形の歪みが発生していた。FU-642SEAでは,この接続ケーブルが必要なくなるため,光波形の歪みが改善できる。そのため,製造工程の試験調整時間が短縮できるという。

 FU-642SEAの光源には,波長1.55μmの半導体レーザを用いる。伝送距離は2kmで,光出力は0~3dBm。入力信号のインタフェースは,SMPMオス型コネクタによる差動信号である。

 FU-342SPPの受光波長は1.55μm。受信ダイナミックレンジは-6~+3dBmである。SMPMオス型コネクタから差動信号を出力する。受光部を光導波路形状とした導波路型フォトダイオードを搭載した。これにより,光・電気変換効率は0.9A/Wを実現した。これは従来の同種の品に比べ「50%高い」(同社)とする。

 いずれも4月1日からサンプル出荷を開始する。税抜きのサンプル価格はFU-642SEAが70万円,FU-342SPPが55万円。同社は今回の製品を,2008年2月26~28日に米国サンディエゴで開催される「Optical Fiber Communication Conference & Exposition(OFC2008)」に出展する。