図1 John Chappert氏
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図2 Xbox 360向けにユーザーが作成したゲーム「Little Gamers」の画面
図2 Xbox 360向けにユーザーが作成したゲーム「Little Gamers」の画面
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図3 Zuneでゲームを楽しむ様子。ゲームをしながら音楽再生ができる。
図3 Zuneでゲームを楽しむ様子。ゲームをしながら音楽再生ができる。
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図4 テクモ 執行役員兼ゲームプロダクション本部長の板垣 伴信氏(右)が基調講演の壇上に上がり,同社が2008年6月に発売する予定のXbox 360専用のゲーム「Ninja Gaiden II」を紹介した
図4 テクモ 執行役員兼ゲームプロダクション本部長の板垣 伴信氏(右)が基調講演の壇上に上がり,同社が2008年6月に発売する予定のXbox 360専用のゲーム「Ninja Gaiden II」を紹介した
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図5 Ninja Gaiden IIの画面
図5 Ninja Gaiden IIの画面
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 米国San Francisco市で開催中のゲーム開発者向けイベント「Game Developers Conference 2008(GDC)」の基調講演で,米Microsoft Corp.は同社のゲーム機「Xbox 360」向けのオンライン・サービス「Xbox Live」を使って,ユーザーが作成したゲームを配信する方針を明らかにした(発表資料)。「何千人ものアマチュア・プログラマーがゲーム開発者になりたいと希望している。我々は創造者と消費者の間の壁を壊す。これによりゲームの開発や配信が民主主義化する」(同社,LIVE, Software and Services for the Interactive Entertainment Business,corporate vice presidentのJohn Chappert氏)。2008年春からユーザー作成ゲームの配信のベータ・テストを開始し,2008年末までに正式にサービスを始める予定という。

 Xbox Live経由でゲームを配信することを希望するユーザーは,「XNA Creators Club」の会員に登録し,Microsoft社のゲーム開発用ソフトウェア「XNA Game Studio」を利用してゲームを開発する。ユーザーが開発したゲームをXbox Liveにアップロードした後に,同ゲームの審査(ピア・レビュー・プロセス)を行う。この審査を通過したゲームは正式に配信可能になる。「我々は,2008年末までにXbox 360向けに1000個以上のゲームを揃えるつもりだ。これは,現世代のゲーム機のうち,Xbox 360は最も対応ゲーム数が多いゲーム機になることを意味する。ただし,この数字は今回発表するユーザーが作成したゲームを含んでいない」(Chappert氏)。

Zuneにゲームを搭載

 さらに,Microsoft社は同社の携帯型音楽プレーヤー「Zune」にゲームを搭載する予定を明らかにした。現在,XNA Game Studioを利用することで,一つのゲームをWindows搭載パソコンやXbox 360向けに開発できる。XNA Game Studioに,Zune向けにもゲームを開発できる機能を追加する予定である。Zuneが備える無線LAN機能を使うことにより,複数のユーザーがゲームを楽しめるという。

 しかし,この計画を発表した際には,今回の基調講演に集まったゲーム開発者から拍手が起こらなかった。Zuneそのものが市場でまだ成功していないと見られているのか,ゲーム開発者の多くはZuneにゲームを開発することの意義をまだ見出せていないように感じた。