米Advanced Micro Devices,Inc.(AMD)は2008年2月12日,ベクター・グラフィックスで3次元表現を可能にするアプリケーション・プロセサ「Imageon A250」を発表した。

 同社は携帯機器向けのグラフィックス・プロセサを中心とした製品群を「Imageon」と呼び,既に25億ユニットを販売しているという。「タッチスクリーンの機器や大型ディスプレイの機器が登場し,インターネット,Flash,Web 2.0などさまざまな機能を融合していく」(Senior Vice President,General Manager of Consumer Electronics GroupのAdrian Hartog氏)。

 A250は「feature phone」と呼ばれる,多機能電話を想定したアプリケーション・プロセサ。マルチメディアの処理とベクター・グラフィックスに対応しており,GPSを使ったナビゲーションなどにも利用できる。「Nativeなハードウエアでベクター・グラフィックスに対応したのはAMDだけだ」(Hartog氏)。

 このほか,携帯テレビ向けのプロセサ「Imageon D160」やオーディオ処理の「Imageon M210」,グラフィックスのIPコア製品「AMD Z180」「AMD Z460」も併せて発表した。Imageon D160はDVB-T/DVB-Hのテレビ信号を受信し,音声および映像に変換するところまでのターンキー・ソリューションとして提供する。M210は低消費電力の再生モードを備えることが特徴で,900mAhの電池を搭載した機器で,MP3の再生を100時間連続させることが可能であるという。Z460は米Microsoft Corp.のゲーム機「Xbox 360」に提供している「Xenos」と同じアーキテクチャを採用した,3次元グラフィックスのためのIP。OpenGL/ES 2.0に対応している。Z180はベクター・グラフィックス処理用のIPとなっている。