米DisplaySearch社の調査によると,2007年第4四半期のPDPの世界出荷枚数は対前年同期比62%増,対直前期比42%増の440万枚で,過去最高を記録した(発表資料)。2007年第3四半期に続いて,出荷枚数の最多記録を更新した。1080p対応パネルの出荷増や,PDPの価格が液晶パネルより急速に下落していることが,出荷枚数を押し上げているという。

 第4四半期の1080p対応パネルの出荷枚数は,前年同期と比べて1300%増加し,PDPの出荷数全体に占める割合は11%になった。42型の1080p対応PDPの出荷枚数は,50型のPDPの出荷枚数を初めて上回ったという。また,PDPの価格は,競合する大きさの液晶パネルに比べて急速に下落している。第4四半期における42型HDTV
対応のPDPは,競合する液晶パネルの価格に比べて20%程度安かった。

 DisplaySearch社は,「出荷枚数が大幅に伸びたものの,PDPの売上高は対前年同期比3%増,対直前期比32%増の19億米ドルにとどまった」と話す。売上高の伸びが小幅にとどまったのは,平均販売価格の下落が要因である。PDPの平均販売価格は2007年第4四半期までに3期連続で,前年同期比30%以上の下落を続けている。同社は,PDPの供給量が需要を上回っていることや,低価格の32型パネルの出荷割合の増加が,価格下落につながっていると分析する。32型のPDPは,開発途上国で出荷を伸ばしており,PDP全体の出荷枚数に占める32型の割合は11%に達した。

 メーカー別の出荷枚数シェアを見ると,首位は第3四半期に続いて松下電器産業。シェアは対直前期比4.1ポイント増の36.8%だった。HDTV対応パネルの出荷が伸びたという。同社の1080p対応パネルのシェアは,直前期の77%から80%に拡大した。2位には,韓国Samsung SDI Co.,Ltd.を抜いて,韓国LG Electronics Inc.が浮上した。シェアは同1.1ポイント増の28.4%。32型PDPの導入が出荷枚数を押し上げたという。3位に後退したSamsung SDI社のシェアは,同3.7ポイント減の25.1%。同社は50型パネルのシェアでは,首位を維持している。

メーカー別の出荷枚数シェア
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