HHVの小型ラミネータ装置
HHVの小型ラミネータ装置
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30cm×30cmのガラス基板上に形成したアモルファスSi太陽電池
30cm×30cmのガラス基板上に形成したアモルファスSi太陽電池
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 真空関連装置を扱うインドの製造装置メーカーHind High Vacuum Co. Pvt. Ltd.(HHV)が,太陽電池の製造ラインを一括供給する事業の計画を明らかにした。年産7MWの薄膜Si型太陽電池製造ラインを,750万~800万米ドルで提供する。ほかの製造装置メーカーに比べて「半分以下の価格」(同社)という。

 1965年に創業したHHVは,1997年に太陽電池用ラミネータ装置の製造を開始し,主にインドの太陽電池メーカーに供給してきた。薄膜Si型太陽電池の製造ライン向けには,ラミネータ装置のほかに,PECVD装置とマグネトロン・スパッタ装置を自社で製造するとともに,そのほかのクリーニング装置やレーザー・スクライビング装置などをインドのほかの企業からのOEMでまかなう計画である。

 HHVは薄膜Si型太陽電池分野での実績が少ない点を補うために,自社の技術をアピールすべく薄膜Si型太陽電池の製造子会社を2007年12月に立ち上げた。この子会社は,2008年9月に製造を始める予定である。ガラス基板寸法は1m×1mで,安定化後の変換効率は6.5%を狙う。HHVの研究施設では,現時点で30cm×30cmのガラス基板上に,安定化後の効率が6.5%のアモルファスSi太陽電池の形成に成功している。

 日経マイクロデバイスは,2008年3月号で「インドの製造力~中台韓に続く新たな脅威に~(仮)」と題して,太陽電池を中心とするインドの電子デバイスの製造状況をお伝えする予定です。