コニカミノルタホールディングスは,2007年度第3四半期(2007年4~12月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は対前年度同期比6.8%増の7949億6400万円,営業利益は同27.3%増の895億7700万円,純利益は同38.9%増の557億1200万円と大幅な増益を達成した。過去の第3四半期と比べると,営業利益では3期連続で,純利益では2期連続で最高益を更新したという。カラーのデジタル複合機や液晶パネル向け偏光板保護用フィルム(TACフィルム),次世代DVD向け光ヘッド用レンズなどが売り上げを牽引した。

 部門別に見ると,デジタル複合機やプリンターを扱う「情報機器事業」の売上高は対前年度同期比10.2%増の5220億8700万円,営業利益は同22.9%増の670億6600万円と,2ケタの増収増益だった。デジタル複合機分野では,一般オフィス向けのカラー・デジタル複合機の品揃えを強化したが,新製品を中心に国内外で販売が好調に推移したという。プリンター分野では,中高速の印刷速度のプリンターの品揃えを拡充したほか,欧米市場においてプリンター販売会社と複合機販売会社を統合するなど販売体制の整備を行った。

 光学部品や電子材料などを扱う「オプト事業」は,対前年度同期比60%を超える増益を達成し,好調だった。売上高は同32.4%増の1340億3000万円,営業利益は同62.2%増の241億9800万円。ディスプレイ向けのTACフィルムの販売は,顧客からの需要が2007年夏以降に急回復したことによって好調に推移した。同社は,現在TACフィルムの生産増強を積極的に進めている。2007年11月には第5製造ラインが竣工し,2008年夏には第6製造ラインの稼働が始まる予定(発表資料)。光ヘッド用レンズは,CD向けレンズなどの販売数が減少しているものの,DVDレコーダーやBlu-ray Disc,HD DVD向け製品の販売数は伸びているという。また,携帯電話機向けの小型カメラ・モジュールやレンズ・ユニット,デジタル・カメラ用のズーム・レンズの販売も大幅に増えた。

 2007年度通期(2007年4月~2008年3月)の業績予想については,前回予想を据え置いた。売上高は1兆850億円,営業利益は1160億円,純利益は660億円と予想する。