三菱電機は,ルネサス テクノロジの熊本工場を2008年4月1日に取得する。三菱電機は,2003年4月に日立製作所との合弁会社であるルネサス テクノロジにマイコン事業やメモリ事業を移管し,現在はパワー半導体と高周波光デバイスに特化して半導体事業を展開している。

 現在,三菱電機はパワー半導体をパワーデバイス製作所 熊本工場と福岡工場で製造している。三菱電機のパワーデバイス製作所とルネサス テクノロジの熊本工場は同敷地内にあり,ルネサス テクノロジは三菱電機のパワー半導体の一部を熊本工場の200mmウエハー対応ラインで受託生産している。

 ルネサス テクノロジは2005年12月のフラッシュ・メモリ事業撤退後,熊本工場の活用法を検討してきた。一方,三菱電機はパワー半導体の生産能力拡大を検討していた。技術的な親和性や地理的な利便性などの観点で,三菱電機がルネサス テクノロジの熊本工場の建物や生産設備を買い取ることが合理的と両社で判断したという。