SpecC・テクノロジー・オープン・コンソーシアム(STOC)は,同コンソーシアムに,大手EDAベンダや大手機器メーカが複数参画したと発表した(リリース文)。「SpecC(specification description language based on C)」は,システム記述向け拡張C言語で,米University Of California, Irvineが開発した。同コンソーシアムは,米Synopsys, Inc.が中心の「Open SystemC Initiative (OSCI)」の後を追うように昨年11月に設立された(EDA Online関連記事1)。

設立時は,東芝以外には目立った企業がなかったが,今回,大手EDAベンダや大手機器メーカが参画したことで,OSCIに対抗しうる勢力になる芽が出てきた。とくに,Synopsys社と競合する米Cadence Design Systems, Inc.と米Mentor Graphics Corp.が参画で,EDAベンダ同士の勢力争いが注目される。偶然かもしれないが,STOCが今回の発表を行なった日に,OSCIもSystemCの新バージョンを発表した(EDA Online関連記事2)。

今回参画を表明したEDAベンダは,両社に加えて,米CynApps Corp.がある。同社は,LSI設計用に独自のC++ライブラリなどを提供している(EDA Online関連記事3)。また,機器メーカでは,アルパイン,沖情報システムズ,シンセシス,日立電子サービス,トヨタ自動車,ヤマハがSTOCに加わった。