任天堂は現行の携帯型ゲーム機「ゲームボーイカラー」の後継に当たる「ゲームボーイアドバンス」の概要を明らかにした。2000年8月に発売を予定する。ゲームボーイカラーに比べて,内蔵するマイクロコントローラの性能向上や画面サイズの拡大などを図った。 ARMアーキテクチャの32ビット・マイクロコントローラを搭載する。動作周波数は16MHz。このほか既存のゲーム・タイトルの実行を可能にするために,ゲームボーイやゲームボーイカラーと同じZ80系のマイクロコントローラ(1MHz動作)も搭載する。画面寸法は40.8×61.2mm2。カラー TFT液晶パネルを搭載する。解像度は240×160画素である。6万5000色の同時表示が可能。ゲームボーイカラーは3万2000色中56色の同時表示が可能だった。外形寸法は約80×135×25mm3と,現行機種とほぼ同じ。質量は140gである。ゲーム機としてだけでなく,携帯型オーディオ・プレーヤなどとしての利用も検討しているもよう。「技術的には十分可能」(任天堂 製造本部 開発技術部 部長の岡田智氏)。

 ゲームボーイアドバンスの発売に先行して,2000年4月にはゲームボーイカラーと携帯電話機やPHS電話機とを接続するアダプタを発売する。インタフェースのデータ伝送速度は64kビット/秒程度という。このアダプタはゲームボーイアドバンスにも利用できる。外出先で相手とチャットをしながら対戦ゲームを楽しんだり,ゲームのキャラクタをダウンロードしたりする利用方法を想定している。(枝 洋樹)