システムLSI設計用C++「SystemC」を策定する,米Open SystemC Initiative(OSCI)は,SystemCの最新バージョンversion0.91をOSCIのWWWサイトで公開したと発表した(リリース文1)。OSCIを立ち上げた昨年9月には,今年3月に正式版にあたるversion1.0を公開するとしていたが,version1.0の公開は晩春(おそらく2000年5月)にずれ込むとの発表も同時に行なわれた。

 OSCIによれば,version1.0の公表が遅れた理由として,9月に公開したversion0.9に対して予想以上の意見があり,それをまとめるのに時間がかかっているという。OSCIは,version0.9の公開以来500以上の部署から2000を超えるコピーがダウンロードされたと発表している(リリース文2)。

 今回,意見の一部を反映させて,version0.91として更改した。version0.9に対して「構造」や「階層」のサポートを厚くした。具体的には,「module」や「port」が加わった。また文法の簡単化も行なった。さらに,シミュレーションの性能や解析機能についても改良が加えられた。