パイオニアは,最薄部の厚さが9mmと薄い50型のPDPテレビを開発した。同じ画面寸法の同社現行品の厚さは115~120mmだった。量産化は未定。2008年1月7~10日に米国ラスベガスで開催される「2008 International CES」に開発品を出展し,詳細を説明する予定である。

 最厚部でも24mmと薄い。現行品では35~39kgほどあった重さについては,18.6kgと約1/2になった。ただし,今回の開発品はチューナーやスピーカーなどは備えない。「薄さという特徴に特化してアプローチした開発品であり,テレビというよりモニターに近い」(パイオニア)という。

 パイオニアのPDPは,パネルの前面に張り付ける光学フィルタをガラスではなくフィルムにした「ダイレクトカラーフィルター」と呼ぶ構造を採る。このため,「一般的なPDPより薄くしやすい」(同社)と説明する。

 2007年後半から,超薄型化を図った大型ディスプレイの試作品が相次いで登場している。液晶テレビの試作品としては,日立製作所が披露した厚さ19mm品(32型)が最も薄い(Tech-On!関連記事)。液晶パネル・モジュールでは,韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.が開発した厚さ10mm品(40型)が最薄だった(Tech-On!関連記事)。今回のPDPは,これより薄いことになる。

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