キヤノン 代表取締役社長の内田恒二氏
キヤノン 代表取締役社長の内田恒二氏
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 「『SEDをあきらめるのでは』という心配は要らない。現在,技術開発にまい進しており,決してあきらめたわけではない」――。キヤノン 代表取締役社長の内田恒二氏は,日立製作所,松下電器産業との液晶パネル事業の包括的業務提携の記者会見で,今回の業務提携がSEDの開発方針に影響しないことを強調した。

 内田氏は,キヤノンとしての今回の業務提携の目的について「中小型液晶パネル事業に参画することで,自社製品の主要パーツの内製化を進めるため」と説明。将来的に,中小型液晶パネル事業を主体とする日立ディスプレイズの経営権を握り,パネルの開発や生産を手掛ける。デジタル・カメラなどの自社製品に,このパネルを搭載する。

 キヤノンとしては,悲願のディスプレイ事業を手中にすることになるが,「今回の話は,あくまで中小型が主眼。テレビ用の大型ディスプレイの事業化とは無関係」(内田氏)とした。テレビについては,55型品などの開発を進めているSEDで攻める方針に変わりがないと説明した。

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