シャープは2007年12月12日,同社保有の液晶関連技術の特許を韓国Samsung Electronics Co., Ltd.が侵害しているとして,韓国ソウル中央地裁に提訴した(発表資料)。

 シャープが訴訟の対象とした特許は韓国特許番号第371939号,第740570号,第776988号の3件。液晶分子の並びを規定することで液晶パネルの広視野角を確保する技術と,液晶分子の並びを安定化することで高輝度・高速応答を実現する技術に関するものという。シャープはこれら特許を侵害しているとして,Samsung社の液晶モジュールや液晶テレビの韓国における製造・販売の差し止めと損害賠償を求めている。

 シャープは2007年8月,米国においてもSamsung社を提訴(Tech-On!関連記事1同2)。さらに2007年10月には日本において日本サムスンを相手取って訴訟を提起している。日本での訴訟は,今回の韓国における訴訟と同様に広視野角技術と高輝度・高速応答技術に関する特許を対象としており,液晶モジュールと液晶テレビの販売差し止めを請求している。なお,欧州市場に関しては現段階で訴訟提起の予定はないという。

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