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 パイオニアは,IEEE1394を用いて映像を伝送するデモンストレーションを見せている。同社のブースではIEEE1394と銘打っているが,「実際はIDB-1394」(説明員)とする。IDB-1394はIEEE1394をベースとして車載向けに開発されたインタフェース規格である。

 ディスプレイやカメラといったさまざまな情報系システムを車内に複数個接続したい場合,IDB-1394を採用することで使用するケーブル量を削減できるため,車両の軽量化などに寄与できる。ケーブルにはプラスチック光ファイバや,より対線などを用いる。IDB-1394の競合規格であるMOSTは欧州の自動車メーカーを中心に採用が拡大している一方で,IDB-1394の実用例はまだ登場していない。ただし,IDB-1394に対して「いくつかの自動車メーカーが興味を示している」(説明員)という。

 今回のシステムは,アイベックステクノロジー,米Texas Instruments Inc.,矢崎総業と共同開発した。ブースで行っているデモは,Blue-ray Discプレーヤーと2台の大型PDPを1本のケーブルで接続し,プレーヤーからのフルHD映像を各PDPに表示するというものである。IEEE1394の最大データ伝送速度は400Mビット/秒だが,今回のデモでは50Mビット/秒で伝送している。 通常,二つのPDP間で伝送遅延が発生し,両者に表示される映像が1秒程度ずれるのに対し,今回はIEEE1394 とMPEG-2コーデックを組み合わせることで伝送遅延を抑制したという。

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