シャープのインフォメーション・ディスプレイの展示
シャープのインフォメーション・ディスプレイの展示
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台湾のChiMei Optronics Corp.のメガネなしの26型3次元ディスプレイ
台湾のChiMei Optronics Corp.のメガネなしの26型3次元ディスプレイ
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シャープの4096×2160画素のインフォメーション・ディスプレイ
シャープの4096×2160画素のインフォメーション・ディスプレイ
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韓国LG.Philips LCD Co.,Ltd.の47型のマルチ・タッチ・スクリーンの液晶パネル
韓国LG.Philips LCD Co.,Ltd.の47型のマルチ・タッチ・スクリーンの液晶パネル
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韓国Samsung Electronice Co.,Ltd.の輝度を1200cd/m2に高めた82型の液晶パネル
韓国Samsung Electronice Co.,Ltd.の輝度を1200cd/m2に高めた82型の液晶パネル
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 FPD International 2007では,液晶パネル・メーカー各社が公共の場で広告や情報を表示するいわゆる「インフォメーション・ディスプレイ」の展示に多くのスペースを割いている。

 各社がインフォメーション・ディスプレイを事業として強化する理由は大きく二つある。一つは民生機器であるテレビ向けとは異なる景気変動の波に従う大型液晶パネルの応用を開拓すること。もう一つは,新しい技術を投入する実験場として適していることである。特に今回は後者の狙いに合致した展示が相次いでいる。

 テレビ向けでは,放送やセル・ビデオなどソースの映像がディスプレイ仕様の天井を決めている側面がある。このため,画素数や色の再現範囲などを高めていっても,ソースの映像がこれに合ったものでなければ宝の持ち腐れになりがちである。これに対してインフォメーション・ディスプレイは目立つことが重要であり,表示する情報を際だたさせるための新技術に対する需要は潜在的に高い。しかも,表示するデータには放送などでみられるような準拠すべき規格はない。このため,新技術の利用に向けた敷居は比較的低い。

 展示されている代表的なインフォメーション・ディスプレイは以下の通り。

 台湾のChiMei Optronics Corp.(CMO)が,メガネなしで3次元画像を見ることができる26型の3次元ディスプレイを展示している。3次元画像は「物珍しさも手伝って人目を引くため需要は十分あると考えている」(CMO)という。4096×2160画素のいわゆる2K4Kの画素数のパネルをインフォメーション・ディスプレイとしてシャープが展示している。同社は,デジタル・シネマ向けとしても同じ仕様のパネルを展示しているが,「インフォメーション・ディスプレイの方が事業化しやすい応用だと考えている。こちらの市場で技術をブラッシュ・アップしていって応用を広げたい」(シャープ)という。CMOも3840×2160画素の56型液晶パネルを展示しているが,こちらはテレビ向けを想定している。

 その他,韓国LG.Philips LCD Co.,Ltd.が47型のマルチ・タッチ・スクリーン機能を備えた液晶パネルを展示し付加機能を持たせたインフォメーション・ディスプレイを,韓国Samsung Electronice Co.,Ltd.が輝度を1200cd/m2に高めた82型の液晶パネルを展示している。

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