韓国LG Electronics Inc.は,2007年第3四半期(2007年7~9月)の決算を発表した(発表資料)。海外法人と支社を合わせたグローバル売上高は,対前年同期比11.8%増の9兆9110億ウォン,営業利益は同74.0%増の3620億ウォンだった。すべての部門で売上高が前年同期より増加したという。営業利益率は,対前年同期比1.3ポイント増の3.6%だった。

 事業部門別に見ると,携帯電話機などを手掛けるモバイル・コミュニケーション部門のグローバル売上高は,対前年同期比4.0%増の2兆6350億ウォン。営業利益は前年同期の4.8倍の2200億ウォンだった。携帯電話機の出荷台数は過去最高の2190万台に達した。南米やアジア・中東といった新興市場における増加が貢献した。ローエンド機種の割合が増加し,平均販売価格が低下したに関わらず,コスト構造は改善したという。携帯電話機事業の売上高は対前年同期比5.5%増の2兆4960億ウォン,営業利益は2090億ウォンだった。同事業の営業利益率は,前年同期と比べて7.3ポイント増の8.4%だった。

 テレビやモニターを手掛けるデジタル・ディスプレイ部門のグローバル売上高は,対前年同期比18.7%増の3兆1700億ウォンと大きく伸びた。デジタル放送対応のPDPテレビと液晶テレビの売上高が直前期から17%増加し,PDPパネルの売上高が同21%増加した。営業損益は,前年同期の黒字から一転し,290億ウォンの赤字を計上した。ただし,直前期における1380億ウォンの営業損失からは赤字幅を減らしている。季節要因による需要と32型製品群によるPDPモジュール事業の改善などが貢献した。

 家電などを手掛けるデジタル・アプライアンス部門のグローバル売上高は,対前年同期比11.4%増の2兆7850億ウォンだった。営業利益は同40.2%増の1500億ウォン。韓国での売上高は,3ドアの冷蔵庫や商業向けのエアコンといった高性能な製品分野の成長によって増加した。パソコンなどを手掛けけるデジタル・メディア部門のグローバル売上高は,対前年同期比9.8%増の1兆3360億ウォン,営業利益は290億ウォンだった。

この記事を英語で読む