オランダASML Holdings NVの2007年7月~9月期決算は減収減益だった(発表資料)。売上高は前年同期比2%減の9億4000万ユーロ,営業利益は同12%減の2億1100万ユーロ,純利益は同2%減の1億6800万ユーロである。販売管理費が前年同期に比べて1割ほど膨らんだのに加えて,研究開発費を2割多く計上したため,利益率が下がっている。

 半導体製造装置の売り上げは前年同期比1%減の8億4900万ユーロ,保守サービスなどの売り上げは同11%減の9100万ユーロだった。出荷台数は新品が54台,中古品が5台だ。新品の売り上げには,最新鋭の液浸ArF露光装置「TWINSCAN XT:1900i」(Tech-On!関連記事)6台が含まれているという。新品の平均販売単価は,新鋭機種の売り上げが寄与して,直前四半期から20%ほど高い1520万ユーロとなっている。

 7月~9月期の受注額は8億5700万ユーロ。内訳は新品が35台と中古品が5台,うち22台はTWINSCAN XT:1900iである。1900iの受注増を受けて,新品の平均受注単価は過去最高の2350万ユーロに達した。

 2007年10月~12月期は,半導体製造装置の販売台数が55台,平均販売単価が1500万ユーロになる見込み。president and CEOのEric Meurice氏は「短期的には,フラッシュ・メモリ業界における45nmや55nm世代の製造プロセスの採用拡大が装置需要につながる。中期的には,DRAMの価格下落傾向がメモリ・メーカー各社の工場改装を後押しし,200mmウエハー対応から300mmウエハー対応への改装が進む中で装置需要も増すだろう」と今後の見通しを語った。