世界における携帯電話機の出荷台数(通信方式別)
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 テクノ・システム・リサーチは,世界および国内の携帯電話機市場の調査結果を発表した(PDFの発表資料)。2007年の携帯電話機の出荷台数は,対前年比13.7%増の11億1300万台になる見通し。アフリカや南米,アジアといった新興国の旺盛な需要によって市場は拡大するものの,新規加入者の飽和によって伸び率が低下する可能性が高いという。通信方式別には,2007年は第2世代(2G)携帯電話機が半数以上を占める見込みだが,2011年ごろには第3世代(3G)携帯電話機が2Gを上回り,過半数を占めると見込む。

 2007年におけるメーカー別の出荷台数シェアを見ると,首位はフィンランドNokia Corp.の38%。2位は韓国Samsung Electronics Co., Ltd.の15%である。3位は2006年後半から不調が続いている米Motorola, Inc.で,シェアは14%。同社は,2004年末に発売した機種「RAZR V3」によって販売数が増加していたものの,後継機種の不振で2007年はシェアを大幅に落とす見込みだ。

2007年における携帯電話機の世界市場シェア
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 2007年の国内出荷台数は5000万台を上回る見通し。ただし,2008年をピークとして,それ以後は出荷台数は減少すると見る。通信方式を見ると,2G規格であるPDC(personal digital cellular)から3Gへの移行がほぼ完了し,2007年には3.5世代規格であるHSDPAも急速に出荷を伸ばした。2008年以降はHSDPAに加え,HSUPAやSuper 3G(国際規格名はLTE:long term evolution)などの市場も成長すると予測する。また,2008年にはHSDPAの出荷台数が,現在主流のUMTS方式の出荷台数を上回ると見込む。

日本における携帯電話機の出荷台数(通信方式別)
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