TDKは,アルプス電気からハード・ディスク装置(HDD)用ヘッド事業に関する資産を361億5000万円で譲り受ける。両社は2007年3月15日に,資産譲渡について基本合意しており,2007年9月26日,両社取締役会の承認を得て正式に譲渡契約を結んだ(Tech-On!関連記事)。

 譲渡対象に含まれるのは,アルプス電気の日本(新潟県長岡市)と中国(江蘇省無錫市,浙江省寧波市)の工場内の一部設備と特許権やノウハウなどの知的財産権という。2008年2月末には物件の引き渡しが完了する予定だ。

 ただし,今回譲渡する製造設備はアルプス電気のHDD用ヘッド事業に関する製造設備の全てではない。アルプス電気では今後の注力事業の1つに挙げるセンサ事業に,HDD用ヘッド事業の資産が転用できると考えており,一部を残す。

 TDKはHDD用ヘッド市場で現在,シェア31%を有している。今回の資産取得で技術力や効率の向上を図り,国際競争力を高める考えだ。なお,TDKは本日16時15分から東京都内で記者会見を行う。この模様は追って報じる。

この記事を中国語で読む