机の上に置ける大きさ
机の上に置ける大きさ
[画像のクリックで拡大表示]
測定結果は,装置に付属するプリンターで出力できる
測定結果は,装置に付属するプリンターで出力できる
[画像のクリックで拡大表示]

 日立製作所は,メタボリック・シンドロームの特定検診に対応する血液化学検査装置「メタボライザー 日立クリニカルアナライザーM40」を2007年9月20日に発売する。2008年4月から,40歳以上の被保険者を対象に,メタボリック・シンドロームの予防・改善を目的とした特定検診が実施される。この検診で必要になる8項目の血液化学検査を,診療所や小規模な医療機関でも運用しやすくした小型で卓上型の検査装置である。

 大きさは540×595×450mm3で,重さは約30kg。同時に4人分の血液を検査できる。大規模病院などが導入している大型の検査装置と同様に,「ウエット式」と呼ぶ,液状試薬を用いて検査する方式を採用しているため,検査データの正確性は高いという。「大型の分析装置とのデータ互換性を確保できる」(日立製作所)と主張する。検査にかかる時間は,1時間当たり約6検体という。すなわち,被験者に対して検査当日にその場で検査結果を示すことが可能な速さである。

 装置方法も非常に簡易である。患者の検体を装置にセットした後,測定したい項目に対応する専用の液状試薬カートリッジをセットする。そして,スタート・ボタンを押すだけである。

 検査の対象となる被保険者にとっては,診療所や小規模な医療機関にこうした装置の導入が進めば,大規模病院に出向かなくても,正確で迅速な検査が受けられるようになる。「身近な場所ですぐに結果が分かるため,運動療法や食事療法などの効果がすぐに確認でき,被保険者のモチベーションの向上につながる」(日立製作所)。

 装置の価格は304万5000円。専用の液状試薬カートリッジは,1個当たり約100円という。